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第1土曜特集 生殖医学――基礎研究と実地診療の進歩
人為的卵子活性化の有効性・安全性検証と臨床上の位置づけ
Efficacy and safety verification of artificial oocyte activation and clinical positioning
宮﨑 康太郎
1
,
山田 満稔
1
Kotaro MIYAZAKI
1
,
Mitsutoshi YAMADA
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
キーワード:
人為的卵子活性化(AOA)
,
有効性
,
安全性
,
卵子活性化障害(OAD)
,
受精障害
Keyword:
人為的卵子活性化(AOA)
,
有効性
,
安全性
,
卵子活性化障害(OAD)
,
受精障害
pp.927-930
発行日 2024年12月7日
Published Date 2024/12/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291100927
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1992年に導入された卵細胞質内精子注入法(ICSI)は男性不妊症の治療に革命をもたらしたものの,ICSI周期あたり1~3%の確率ですべての卵子が受精しない完全受精障害(TFF)が臨床上の課題となっている.受精障害の原因のひとつに卵子活性化障害(OAD)があげられ,人為的卵子活性化(AOA)はICSI後の受精障害に対処する有効な手段となっている.しかし,AOAは受精の際に必須となる生理的なCa2+oscillationsを完全には模倣できないことから,安全性への懸念が示されている.本稿では,OADの病態生理,AOAの有効性・安全性に関する筆者らの多施設共同研究による調査結果も紹介しながら,AOAの現在の管理戦略と国際的な位置づけについて要約する.
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