Japanese
English
連載 医療システムの質・効率・公正――医療経済学の新たな展開・Vol.9
ワクチンデータベースを用いたワクチンの有効性・安全性の科学的検証
Development and application of a vaccine database for comparative assessment of effectiveness and safety
福田 治久
1
Haruhisa FUKUDA
1
1九州大学大学院医学研究院医療経営・管理学
キーワード:
ワクチンデータベース
,
有効性
,
安全性
,
VENUS Study
Keyword:
ワクチンデータベース
,
有効性
,
安全性
,
VENUS Study
pp.921-927
発行日 2023年9月9日
Published Date 2023/9/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28611921
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Summary
日本にはワクチンの有効性と安全性を検証できるワクチンデータベースが構築されていない.それによりワクチンに対する信頼性がゆらぎ,HPVワクチンやCOVID-19ワクチンの接種率の低迷といった社会問題を生じさせている.そのため,ワクチンデータベースの開発は喫緊の課題である.現在,アカデミア主導で,自治体基盤によるワクチンデータベースの開発研究が始まっている(VENUS Study).自治体が保有している,予防接種台帳と医療レセプトデータを個人単位でリンケージしたデータベースである.さらに,当該データベースを用いた有効性と安全性の科学的検証も始まっている.本稿では,ワクチンデータベースの開発と実践を行ってきたVENUS Studyにおける取り組みについて紹介する.また,ワクチンデータベースの今後の展望について述べる.
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