増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系
第2章 生殖補助医療とその手技
体外受精―受精失敗を回避して,多くの良好受精卵を獲得する
顕微授精で受精失敗を回避するために―人為的卵子活性化
長谷川 久隆
1
1神奈川レディースクリニック
pp.33-36
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210635
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▶ヒトを含む多くの哺乳動物種において,卵子活性化は受精およびその後の胚発生にきわめて重要である.卵子の活性化はカルシウムイオン(Ca2+)の上昇を伴うプロセスである.
▶顕微授精後の受精障害に対して,人為的卵子活性化は有効であることが多数報告されている.人為的卵子活性化法には,主に電気刺激,ストロンチウム,カルシウムイオノフォアがある.
▶人為的卵子活性化の効果と安全性についてはエビデンスが十分とはいえず,その適応については慎重に決定する必要がある.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.