Japanese
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特集 ミトコンドリア――種々の疾患との関連と新規治療法のターゲットとしての可能性
ミトコンドリアの構造,生合成,品質管理
Structures, biogenesis, and quality control of mitochondria
平嶋 孝志
1,2
,
遠藤 斗志也
1,2
Takashi HIRASHIMA
1,2
,
Toshiya ENDO
1,2
1京都産業大学生命科学部
2同タンパク質動態研究所
キーワード:
トランスロケータ
,
オルガネラ間コンタクト
,
ミトコンドリアの分裂と融合
,
マイトファジー
Keyword:
トランスロケータ
,
オルガネラ間コンタクト
,
ミトコンドリアの分裂と融合
,
マイトファジー
pp.433-438
発行日 2024年11月9日
Published Date 2024/11/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291060433
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ミトコンドリアの正常な構造と機能を維持するためには,常にミトコンドリアを新たに作り出し,不良ミトコンドリアを除去する必要がある.ミトコンドリアを作るには,約1,000種類のタンパク質と数百種類の脂質を既存ミトコンドリアに送り込み,ミトコンドリアを拡大,分裂,分配しなければならない.そしてミトコンドリアの機能を常に監視し,ミトコンドリア構成タンパク質や脂質の品質管理を適切に行うことが必要である.さらにミトコンドリアの分裂・融合による構造制御,ミトコンドリア内の膜構造の維持,他のオルガネラとのコンタクトの維持も重要である.機能欠損ミトコンドリアは細胞にとって脅威となるので,必要に応じて選択的オートファジーにより除去する.細胞にはこうしたミトコンドリアの生合成と品質管理による機能維持のためのシステムが備わっている.
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