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第1土曜特集 アトピー性皮膚炎の治療を網羅する
アブロシチニブ
Abrocitinib
川上 民裕
1
Tamihiro KAWAKAMI
1
1東北医科薬科大学医学部皮膚科学教室
キーワード:
アトピー性皮膚炎(AD)
,
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬
,
アブロシチニブ
Keyword:
アトピー性皮膚炎(AD)
,
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬
,
アブロシチニブ
pp.83-89
発行日 2024年10月5日
Published Date 2024/10/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291010083
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本稿では,アトピー性皮膚炎(AD)の治療として主力薬の一角を占めるJAK阻害薬アブロシチニブを解説する.アブロシチニブはJAK1を特に選択的かつ可逆的に阻害する.アブロシチニブの臨床試験シリーズは “JADE” というニックネームがついており,主要な “JADE” 臨床試験はJADE COMPARE試験,JADE DARE試験,JADE REGIMEN試験,JADE EXTEND試験である.JADE COMPARE試験では,アブロシチニブに早期からの効果を期待でき,特に瘙痒が改善すること,アブロシチニブ200mgが顔面皮疹に効果を発揮することが証明された.JADE DARE試験では,アブロシチニブ200mgがデュピルマブよりも有意な効果を認めた.JADE REGIMEN試験では,アブロシチニブを休薬してADが悪化・再燃しても,再投与で速やかに改善することが証明された.JADE EXTEND試験では,デュピルマブノンレスポンダー患者へのアブロシチニブの効果,特にアブロシチニブ200mg投与の効果が立証された.最後に,東北医科薬科大学皮膚科での使用経験を提示する.
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