Japanese
English
第1土曜特集 アトピー性皮膚炎の治療を網羅する
中等症~重症アトピー性皮膚炎に対するウパダシチニブ治療のresponderを予測する
Predicting responders to upadacitinib treatment for moderate-to-severe atopic dermatitis
萩野 哲平
1
,
神田 奈緒子
1
Teppei HAGINO
1
,
Naoko KANDA
1
1日本医科大学千葉北総病院皮膚科
キーワード:
アトピー性皮膚炎(AD)
,
ウパダシチニブ
,
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬
,
responder
,
予測因子
Keyword:
アトピー性皮膚炎(AD)
,
ウパダシチニブ
,
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬
,
responder
,
予測因子
pp.77-82
発行日 2024年10月5日
Published Date 2024/10/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291010077
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
アトピー性皮膚炎(AD)の病態形成には,2型炎症,痒み,皮膚バリア障害の3つの要素が関与しており,これらを制御することが治療の基本である.ウパダシチニブはヤヌスキナーゼ(JAK)1を主に阻害し,JAK1依存性サイトカインの作用を抑制することにより高い治療効果を発揮するが,患者の治療反応性には個人差がある.筆者らは,中等症~重症AD患者に対するウパダシチニブ治療のresponderを予測する患者背景因子を検討した.ウパダシチニブ治療12週後のIGA 0/1達成の予測因子は,15mg治療では治療前EASI低値と高年齢であり,30mg治療では治療前血清IgEとLDH低値であった.また,治療2週後の痒みスコアであるPP-NRS≦1の達成は,治療12週および治療24週後の皮疹の完全寛解(EASI-100)の予測因子であった.ウパダシチニブ治療responderの予測因子の解明は,ADの個別化医療の推進に貢献すると考えられる.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.