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第5土曜特集 内分泌疾患の温故知新――日本内分泌学会創設100周年を目前にして
性腺
多囊胞性卵巣症候群
Polycystic ovary syndrome
原田 美由紀
1
Miyuki HARADA
1
1東京大学大学院医学系研究科産婦人科学
キーワード:
病態
,
家族集積性
,
環境因子
,
診断基準
,
生涯管理
Keyword:
病態
,
家族集積性
,
環境因子
,
診断基準
,
生涯管理
pp.808-812
発行日 2024年8月31日
Published Date 2024/8/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290090808
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多囊胞性卵巣症候群(PCOS)は生殖年齢女性において最も頻度の高い内分泌疾患であり,その病態は極めて複雑である.これまでの多くの研究成果により,その病態の特徴と疾患概念が徐々に整理されてきた.そして表現型には大きな人種差があるものの,人種を超えた共通の疾患概念として捉えられ,診断や管理の議論が進んできている.このような流れのなかで,PCOSが生涯にわたり女性の健康に影響を与えることが明らかになってきており,幅広い健康課題に配慮した管理指針が提案されることが期待される.わが国においては診療実態に即した独自の診断基準を用いているが,国際的な基準と独自基準の相異,それぞれの長所・短所を念頭に置きながら,PCOS女性への最適な管理指針の議論を進めていくことが必要である.
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