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第5土曜特集 内分泌疾患の温故知新――日本内分泌学会創設100周年を目前にして
性腺
男性性腺機能低下症の診断と治療
-――小児から加齢男性性腺機能低下症まで
Management of male hypogonadism
――From pediatrics to late-onset hypogonadism
白石 晃司
1
Koji SHIRAISHI
1
1山口大学大学院医学系研究科泌尿器科学講座
キーワード:
性腺機能低下症
,
低テストステロン
,
男性不妊
,
加齢男性性腺機能低下症(LOH症候群)
Keyword:
性腺機能低下症
,
低テストステロン
,
男性不妊
,
加齢男性性腺機能低下症(LOH症候群)
pp.813-817
発行日 2024年8月31日
Published Date 2024/8/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290090813
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テストステロンは外陰部の発達などの男性化,精子形成および中高年以降の筋肉量や骨塩量の維持などに重要であり,その欠乏により男性性腺機能低下症(MH)を発症する.小児期の男性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)から男性不妊や加齢男性性腺機能低下症(LOH症候群)までのすべての年齢層に関わっている.ゴナドトロピン(LHおよびFSH)の測定により,精巣自体の機能不全による原発性(高ゴナドトロピン)および二次性(低ゴナドトロピン)の鑑別が基本であり,治療方針の決定にも重要である.新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染による精巣機能障害や,無精子症治療後の低テストステロンなどが新たな性腺機能障害の病態としてあげられる.精子形成が必要な場合には,ゴナドトロピン製剤の自己注射による管理が必須となるが,思春期前やLOH症候群の治療においてはテストステロン製剤による治療が主体となる.多診療科による連携にて,小児から成人へ,不妊診療から中年および老年期への移行期医療が拡充されるべきである.
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