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特集 新規がん免疫療法としてのT-cell engagerの進歩と可能性
肺がん(特に小細胞肺がん)におけるT-cell engagerの可能性
Future perspective of T-cell engager in small cell lung cancer
赤松 弘朗
1
Hiroaki AKAMATSU
1
1和歌山県立医科大学内科学第三講座
キーワード:
小細胞肺がん(SCLC)
,
T-cell engager
,
tarlatamab
Keyword:
小細胞肺がん(SCLC)
,
T-cell engager
,
tarlatamab
pp.499-501
発行日 2024年8月17日
Published Date 2024/8/17
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290060499
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小細胞肺がん(SCLC)は免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の導入後も依然として予後不良な疾患のひとつである.近年,新規免疫治療として二重特異抗体の一種であるBispecific T-cell engager(BiTE)に注目が集まっている.SCLCにおけるBiTEはCD3とDLL3(delta-like protein 3)を標的とした薬剤開発が進んでいる.先行するtarlatamabは第Ⅱ相試験の結果を受けて米国で承認を受け,わが国でも近い将来の承認が期待されている.ICIではそれほど認められない長期の有効性が特徴的であり,有害事象についてはサイトカイン放出症候群(CRS)のような薬剤独自のものが報告されているもののおおむね忍容性は高い.本稿では,SCLCに対するBiTEの現状について概説する.
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