特集 消化器がん薬物療法
第1部 各臓器がんにおける現在の標準治療と今後の展望 6章 大腸癌 Ⅰ 大腸癌に対する周術期補助化学療法 2.今後の展望
児玉 紘幸
1
,
谷口 浩也
2
1大阪医科薬科大学化学療法センター
2愛知県がんセンター薬物療法部
キーワード:
リキッドバイオプシー
,
TNT
,
NOM
Keyword:
リキッドバイオプシー
,
TNT
,
NOM
pp.1153-1157
発行日 2024年8月9日
Published Date 2024/8/9
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003169
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切除可能直腸癌に対して術前化学放射線療法(CRT)に全身化学療法を併用する治療法(total neoadjuvant therapy;TNT)は,欧米を中心にすでに治療オプションとして確立している.TNTにより効果が得られた場合に切除を行わず経過を見る治療法(non operative management;NOM)にも注目が集まっている.また個別化医療としてミスマッチ修復欠損(deficient mismatch repair;dMMR)大腸癌に対して術前免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の非常に良好な成績が示された.さらに術後再発リスク評価として近年リキッドバイオプシーの有用性について報告されている.本稿では大腸癌に対する周術期治療に関する最新のエビデンスについて概説する.
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