Japanese
English
連載 緩和医療のアップデート・Vol.10
非がんの肝疾患
-――最近の動向
Non-cancer liver disease
――recent trends
村瀨 樹太郎
1
Jutaro MURASE
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院 総合診療部
キーワード:
非がん
,
肝疾患
,
肝硬変
,
緩和ケア
Keyword:
非がん
,
肝疾患
,
肝硬変
,
緩和ケア
pp.841-846
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289110841
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肝臓は,代謝,合成,貯蓄,解毒という機能をつかさどる主要臓器である.肝不全に至る疾患は,肝硬変を主とした非がんの肝疾患,および肝・胆・膵の原発性悪性腫瘍,転移性肝腫瘍など多岐にわたる.肝硬変の成因として,治療の進歩によりウイルス性肝炎は激減し,生活習慣に関連するアルコール性肝炎と非アルコール性脂肪肝炎が増加している.肝不全により多彩な症状が出現し,特に腹水・浮腫,肝性脳症,黄疸は頻度が高く,QOLの低下につながる.また,肝性脳症や上部消化管出血は患者・家族にとって大きな精神的苦痛となる.症状緩和だけでなくアドバンス・ケア・プランニングも重要である.
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