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第1土曜特集 リンパ腫――病態研究と診療の最新知見
臨床の話題
COVID-19下の悪性リンパ腫治療
COVID-19 on lymphoma patients and treatment
田中 裕子
1
Yuko TANAKA
1
1東京医科大学血液内科学分野
キーワード:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
,
悪性リンパ腫
,
造血器腫瘍
,
化学療法
Keyword:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
,
悪性リンパ腫
,
造血器腫瘍
,
化学療法
pp.716-720
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289090716
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)において,COVID-19を発症した悪性リンパ腫(以下,リンパ腫)を含む造血器腫瘍患者は,一般の感染者と比較して重症化や死亡のリスクが高いことが明らかになった.この原因としては,リンパ腫患者が疾患自体や治療(化学療法や造血幹細胞移植など)により高度の免疫不全状態にあり,ウイルス感染後やワクチン接種後においても中和抗体の産生が低下することや,ウイルス感染の遷延により再燃を繰り返す非典型的な経過などが関連していると考えられた.このため,リンパ腫患者に対する診療ではCOVID-19の発症や重症化を避けるための対応が必要であり,国内外の血液内科学会からはCOVID-19パンデミック下におけるリンパ腫治療に関する提言が公表された.
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