特集 炎症性腸疾患update
[Chapter 4] 未来のupdate
COVID-19とIBD診療
渡辺 憲治
1,2
,
高嶋 祐介
2,3
,
伊藤 顕太郎
1,3,4
,
渡邊 かすみ
1,3,4
,
皆川 知洋
2,5
1富山大学 炎症性腸疾患内科
2富山大学附属病院 IBDセンター
3富山大学 第三内科
4富山赤十字病院 消化器内科
5富山大学 消化器・腫瘍・総合外科
キーワード:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
ワクチン
,
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
Keyword:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
ワクチン
,
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
pp.1122-1127
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_1122
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
★★ステロイドを除く炎症性腸疾患(IBD)の免疫抑制薬は,新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の易感染性や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化のリスクを増大させず,むしろ重症化に抑制的に作用する可能性もあるため,IBD寛解維持の観点からも,COVID-19罹患後も治療を継続すべきである.
★★SARS-CoV-2感染によりIBDが重症化するリスクは低く,COVID-19罹患前にIBDの寛解をしっかり達成維持しておくことが,COVID-19重症化のリスクを軽減させる.
★高齢,ステロイド,チオプリン製剤,抗TNF-α抗体製剤,抗TNF-α抗体製剤とチオプリン製剤の併用療法,tofacitinibなどがSARS-CoV-2ワクチン接種に対する免疫応答不良のリスク因子であり,3回目以降のブースター接種の必要性が高い.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
© Nankodo Co., Ltd., 2024