Japanese
English
特集 甲状腺外科の新しい展開
悪性リンパ腫と未分化癌の臨床
Treatment of malignant lymphoma and anaplastic cancer of thyroid gland
三村 孝
1
,
杉野 公則
1
,
伊藤 國彦
1
Takashi MIMURA
1
1伊藤病院
キーワード:
悪性リンパ腫
,
未分化癌
,
細胞診
,
化学療法
,
放射線治療
Keyword:
悪性リンパ腫
,
未分化癌
,
細胞診
,
化学療法
,
放射線治療
pp.187-192
発行日 1996年2月20日
Published Date 1996/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902210
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経過が長く,予後良好な悪性甲状腺腫瘍のなかにあって,発育が早く,予後の悪いのが悪性リンパ腫と未分化癌である.1980年代のはじめまで,未分化癌は小細胞癌と巨細胞癌とに分けられていたが,その後,小細胞癌のほとんどは悪性リンパ腫であることが明らかとなった.未分化癌は上皮性の腫瘍であり,悪性リンパ腫は非上皮性の腫瘍である.臨床像も異なる.ここでは,悪性リンパ腫と未分化癌の診断と治療について別々に記述する.甲状腺に原発する悪性リンパ腫は,他の節外性(extra nodal)のものに比べると比較的予後良好である.化学療法,放射線治療によく反応する.これに対し未分化癌は,いかなる治療にも抵抗性で,生命予後がきわめて悪い.両者の甲状腺悪性腫瘍のなかに占める比率を表1に示す.
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