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特集 便秘を科学する
便秘薬の種類・特徴と使い方
-――患者満足度の高い薬の使い方
Understanding types, side effects, and misuse of laxatives
津田 桃子
1
Momoko TSUDA
1
1北海道対がん協会札幌がん検診センター内科部長
キーワード:
慢性便秘症
,
便通異常症診療ガイドライン
,
新規慢性便秘症治療薬
Keyword:
慢性便秘症
,
便通異常症診療ガイドライン
,
新規慢性便秘症治療薬
pp.583-586
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289080583
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新規慢性便秘症治療薬の登場と『便通異常症診療ガイドライン2023慢性便秘症』(以下,ガイドライン)の発刊で,便秘治療は多様化した.ガイドラインのフローチャートにより便秘治療が標準化されつつあるが,まだまだ課題は多い.問診,既往歴,家族歴などで大腸がんによる便秘を除外した後,薬物療法をスタートさせる.浸透圧性下剤である酸化マグネシウムを皮切りに,ルビプロストン,リナクロチド,エロビキシバット,ポリエチレングリコールと多様であり迷うと思うが,それぞれの特徴を本文に記載した.薬剤の変更,増減は決して焦らず,「どの薬があなたに合うか誰もわからない.時間をかけてあなたに合う薬を一緒に探しましょう」と説明し,投与を開始する.最初は1~2週間くらいの間隔で受診をお願いし,次回受診まで排便状態・満足感などを記載していただくのも患者満足度を高める治療につながる.直腸便秘エコーの今後の治療決定への展開も期待されており,現時点での考えを記載した.
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