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特集 遺伝性尿細管疾患の最新知識
ADTKD
-――UMODとMUC1を中心に
A brief review of autosomal dominant tubulointerstitial kidney disease focused on ADTKD
――UMOD and ADTKD-MUC1
岡田 絵里
1
,
森貞 直哉
2
,
野津 寛大
2
Eri OKADA
1
,
Naoya MORISADA
2
,
Kandai NOZU
2
1筑波大学附属病院腎臓内科
2神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
キーワード:
常染色体顕性尿細管間質性腎疾患(ADTKD)
,
MUC1
,
UMOD
Keyword:
常染色体顕性尿細管間質性腎疾患(ADTKD)
,
MUC1
,
UMOD
pp.437-440
発行日 2024年5月11日
Published Date 2024/5/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289060437
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常染色体顕性尿細管間質性腎疾患(ADTKD)は常染色体顕性の遺伝形式をとり,間質尿細管障害を主体とした進行性の腎障害をきたす疾患群の総称である.近年の遺伝子解析技術の進歩により責任遺伝子が同定されたことを受け,ADTKD-MUC1,ADTKD-UMOD,ADTKD-REN,ADTKD-HNF1B,ADTKD-SEC61A1およびADTKD-DNAJB11に細分類された.ADTKDに共通する臨床所見(進行性の腎機能低下,軽微な尿検査異常)および腎病理所見(間質線維化,尿細管萎縮,尿細管基底膜の肥厚や多層化など)はいずれも非特異的であり,ADTKDの過小診断の可能性が指摘されている.ADTKD-UMODおよびADTKD-MUC1は腎外症状に乏しく,また成人期に診断されることの多い疾患である.本稿では,ADTKD-UMODならびにADTKD-MUC1を中心に概説する.
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