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第5土曜特集 遺伝統計学の新潮流――新規創薬・個別化医療への挑戦
遺伝統計学と疾患オミクス研究
炎症性皮膚疾患における単層および多層的オミクス解析
Monolayered- and multilayered-omics analysis in inflammatory skin diseases
松岡 悠美
1
Yumi MATSUOKA-NAKAMURA
1
1国立大学法人大阪大学免疫学フロンティア研究センター皮膚アレルギー生体防御
キーワード:
アトピー性皮膚炎(AD)
,
乾癬
,
ゲノム解析
,
マイクロバイオーム解析
,
多層的オミクス解析
Keyword:
アトピー性皮膚炎(AD)
,
乾癬
,
ゲノム解析
,
マイクロバイオーム解析
,
多層的オミクス解析
pp.1138-1142
発行日 2024年3月30日
Published Date 2024/3/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu288131138
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アトピー性皮膚炎(AD),乾癬など,単一遺伝子変異で説明がつかないような炎症性皮膚疾患は大規模ゲノム解析,皮膚および腸管のマイクロバイオーム解析およびそのトランスクリプトーム解析,メタボロミクス解析などを行うことで,疾患の新たな要因を明らかにしようとするトレンドがある.これらの疾患では近年,分子標的治療薬や生物学的製剤が用いられるようになり,これまで難しかった疾患の “寛解” 状態を,重症患者でも薬剤の継続使用下で達成できるようになった.このような進歩により,疾患克服の目標は “寛解” から “予防” や “治癒(寛解の長期維持)” に変わったとも考えることができる.上記オミクス解析を経時的かつ多層的に行うことにより,これらの目標を達成しようとする最近の研究の潮流を,本稿では解説する.
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