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第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題
臨床における最新動向
乾癬,アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患に用いられる抗体医薬品
Biologic agents for the treatments of psoriasis and atopic dermatitis
大久保 ゆかり
1
Yukari OKUBO
1
1東京医科大学医学部皮膚科学分野
キーワード:
乾癬
,
アトピー性皮膚炎(AD)
,
IL-17阻害薬
,
IL-23阻害薬
,
IL-4/IL-13阻害薬
Keyword:
乾癬
,
アトピー性皮膚炎(AD)
,
IL-17阻害薬
,
IL-23阻害薬
,
IL-4/IL-13阻害薬
pp.953-959
発行日 2023年6月3日
Published Date 2023/6/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28510953
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2010年から既存の治療に抵抗性である中等症以上の乾癬患者に対して,生物学的製剤による治療が承認された.乾癬の病態に関与する炎症性サイトカインは主にTNF(tumor necrosis factor)-α,IL(interleukin)-23,IL-17などであり,各阻害薬,合計12種の製剤が治療薬として使用されている.皮疹への即効性はIL-17阻害薬,効果の持続性はIL-23阻害薬,関節炎への効果はTNF阻害薬が優れている.2018年には既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎(AD)に対して,その病態形成に重要なTh2型サイトカインに対するIL-4/IL-13受容体阻害薬がはじめて承認された.これまでにない優れた臨床効果が得られ,患者のQOL(quality of life)の改善に大きく寄与している.使用にあたっては学会策定の使用ガイダンスなどを遵守し,各薬剤の有効性と副作用を十分に理解して患者背景を考慮した薬剤選択を行うことが重要である.
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