Japanese
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TOPICS 麻酔科学
レミマゾラム
-――わが国からのエビデンス
Remimazolam
――Evidence from Japan
中島 芳樹
1
Yoshiki NAKAJIMA
1
1浜松医科大学医学部麻酔・蘇生学教室
pp.922-923
発行日 2024年3月16日
Published Date 2024/3/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28811922
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レミマゾラムは2020年に世界に先がけて販売された短時間作用性ベンゾジアゼピンで,わが国での適応は全身麻酔であるが,海外でも全身麻酔薬以外に鎮静の適応で販売が開始されている.最大の特徴は構造にエステル結合を持ち,肝臓カルボキシエステラーゼで速やかに分解され,さらに分解産物がほとんど薬理的活性を持たないことである.PubMedでレミマゾラム関連の論文は2023年10月までに430編ほどヒットするが,そのうち119編は日本からの論文であり,久々に新登場した麻酔薬に関する関心の高さがうかがえる.レミマゾラムの全身麻酔薬としての開発のスタートはわが国で行われたが,筆者らの講座では健康ボランティアを対象とした第Ⅰ相試験から全身麻酔薬としての開発に携わっていた経緯があり,多くの知見を得てきた.今回は日本から発信された論文を中心にレミマゾラムを解説する.
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