徹底分析シリーズ レミマゾラム
レミマゾラムの薬物動態学
増井 健一
1
Kenichi MASUI
1
1昭和大学医学部 麻酔科学講座
pp.608-613
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202004
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レミマゾラムベシル酸塩remimazolam besilate〔以下,レミマゾラム(メモ1)〕は,すみやかに代謝されるように開発されたベンゾジアゼピン系薬物で,全身麻酔の維持に使用できます1)。これまでの噂や論文に“ultra-short acting”と記載があることから“レミマゾラムは超短時間作用性”というイメージがあるかもしれません。しかし実際の濃度減少速度は,プロポフォールと同程度で“short acting”です。したがって,過量投与は覚醒遅延のもとになります。
本稿では,2021年1月までに論文になっている情報+αをもとに薬物動態の特徴について紹介し,レミマゾラムによる全静脈麻酔(TIVA)における濃度調節を中心に薬物動態について考えていきます。
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