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特集 消化器外科領域におけるロボット手術の最前線
ロボット支援膵臓手術
Robotic-assisted pancreas surgery
松本 萌
1
,
小薗 真吾
1
,
永川 裕一
1
Moe MATSUMOTO
1
,
Shingo KOZONO
1
,
Yuichi NAGAKAWA
1
1東京医科大学消化器・小児外科学分野
キーワード:
ロボット支援膵頭十二指腸切除術(RPD)
,
低侵襲膵切除術
,
膵臓
Keyword:
ロボット支援膵頭十二指腸切除術(RPD)
,
低侵襲膵切除術
,
膵臓
pp.493-500
発行日 2024年2月10日
Published Date 2024/2/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28806493
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ロボット手術は低侵襲手術として多くの臓器手術に応用されている.わが国では2012年に前立腺癌に対する切除術が保険適用となり,以降,泌尿器をはじめとして婦人科や呼吸器など,さまざまな領域に適応が拡大された.消化器外科領域では2018年に胃癌,直腸癌に対してのロボット支援手術が保険適用となった.膵臓に関しては,2020年4月に膵癌を含む膵腫瘍に対してリンパ節郭清を伴うロボット支援膵体尾部切除術(RDP)およびロボット支援膵頭十二指腸切除術(RPD)が保険収載を受け,その後,現在まで膵臓領域のロボット手術件数は増加傾向にある.東京医科大学では,2005年にda Vinci Surgical System(Intuitive Surgical社)が導入され,泌尿器科領域を中心にロボット手術が開始された.膵臓領域では2010年に倫理委員会承認の下,1例目のRDPを行い,ロボット支援膵中央切除術を中心にロボット支援膵切除術を経験してきた.RPDは,腹腔鏡膵頭十二指腸切除術(LPD)の経験を積み重ねた後,da Vinci Xiの導入とともに2018年より開始し,RPDの手術方法を定型化してきた.本稿では,ロボット支援膵切除術の現況と,筆者らが行っているRPDの適応および手術手技について解説する.
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