Japanese
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特集 術前画像診断―どう読んで,どう備えるか?
II. 各論
4. 肝胆膵
2)低侵襲膵切除術における術前画像を用いた解剖評価
Anatomic evaluation using preoperative imaging in minimally invasive pancreatectomy
末松 友樹
1
,
松本 萌
1
,
木谷 嘉孝
1
,
刑部 弘哲
1
,
永川 裕一
1
Y. Suematsu
1
,
M. Matsumoto
1
,
Y. Kiya
1
,
H. Osakabe
1
,
Y. Nagakawa
1
1東京医科大学消化器・小児外科
キーワード:
低侵襲膵切除術
,
MDCT
,
解剖
,
ロボット支援下膵頭十二指腸切除術
Keyword:
低侵襲膵切除術
,
MDCT
,
解剖
,
ロボット支援下膵頭十二指腸切除術
pp.1018-1022
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_1018
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近年,低侵襲膵切除術,特にロボット支援下膵切除術の発展はめざましく,膵癌症例へ適応拡大されている.ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)では術前の解剖学的評価が特に大切であり,血管系への腫瘍の浸潤の有無や神経叢への浸潤の程度を術前にマルチスライスCT(MDCT)で十分評価して手術に備えておくことが重要である.また開腹手術では,右肝動脈の血管破格の有無や,下膵十二指腸動脈(IPDA)の分岐位置や近位背側空腸静脈(PDJV)/近位左側空腸静脈(PLJV)の走行などの解剖を症例ごとに評価する一方,ロボット膵切除術ではこれらに加え微細解剖の視認が可能であることから上腸間膜動脈(SMA)神経叢の解剖と空腸動静脈の関係を視認しながら手術を行うことが可能である.可能なら術前CTから3D画像を作成し手術に備えたい.
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