FORUM ノーベル生理学・医学賞2023
mRNAワクチン開発につながったブレイクスルー
位髙 啓史
1
Keiji ITAKA
1
1東京医科歯科大学生体材料工学研究所,大阪大学感染症総合教育研究拠点
pp.244-246
発行日 2024年1月20日
Published Date 2024/1/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28803244
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2023年のノーベル生理学・医学賞は,Katalin Karikó博士およびDrew Weissman博士に授与されました.受賞の理由となった研究は,修飾塩基を利用した人工合成mRNAの作成で,この技術がCOVID-19に対するmRNAワクチン開発に応用されたことは広く知られています.対象となった中心の論文は2005年の『Immunity』誌に掲載されたもので,mRNAの塩基部分を,たとえばウリジンをシュードウリジンに変えて合成すると,mRNA投与によって引き起こされる炎症を回避できることを示したものです1).
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