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特集 Onco-Cardiology――最新ガイドラインと今後の課題
がん薬物療法に伴う静脈血栓塞栓症の診断とマネジメント
-――凝固線溶系分子マーカーは有用か?
Diagnosis and management of venous thromboembolism in patients receiving anticancer treatment
――Are molecular markers of blood coagulation and fibrinolysis useful?
窓岩 清治
1
Seiji MADOIWA
1
1東京都済生会中央病院臨床検査医学科
キーワード:
がん
,
薬物療法
,
静脈血栓塞栓症(VTE)
,
凝固線溶系
,
分子マーカー
Keyword:
がん
,
薬物療法
,
静脈血栓塞栓症(VTE)
,
凝固線溶系
,
分子マーカー
pp.576-581
発行日 2023年11月25日
Published Date 2023/11/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28708576
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がん薬物療法は,がん自体による血小板・血液凝固系の活性化や患者の血栓性素因,併存疾患などとともに静脈血栓塞栓症(VTE)の危険因子のひとつである.血液凝固および線維素溶解(線溶)系分子マーカーのうち,D-ダイマーは深部静脈血栓症(DVT)の除外診断ツールとして位置づけられているものの,がん患者のVTE診療に特化したものではない.わが国における『Onco-cardiologyガイドライン』の作成に際して,「がん薬物療法に伴う静脈血栓塞栓症の診療にバイオマーカーが推奨されるか?」をクリニカルクエスチョン(CQ)として取り上げ,システマティックレビューを行った.その結果をステートメント「凝固線溶系バイオマーカーに関する臨床研究の報告が複数あるものの十分なエビデンスの集積がなく,今後の検討課題である」として公表した.
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