特集 透析患者の人生の最終段階への関わり方
3.終末期における管理
(2) 透析患者のがん末期の緩和ケアにおける薬物療法の関わり方
木澤 義之
1
,
坂下 明大
1
,
島田 麻美
1
,
松沼 亮
1
,
鷹津 英
1
1神戸大学医学部附属病院緩和支持治療科
キーワード:
薬物療法
,
緩和ケア
,
オピオイド
,
血液透析
,
がん
Keyword:
薬物療法
,
緩和ケア
,
オピオイド
,
血液透析
,
がん
pp.1245-1250
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000670
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本稿では透析患者のがん末期の緩和ケアについて,その症状緩和の薬物療法を中心に述べる.まず痛みの治療においては,がん患者の痛みの2 割はがん以外が原因であること,がん以外の慢性痛にオピオイドをがんが原因のときと同じように使用すると乱用や依存の原因になる可能性があり,その使用を原則として避ける必要があることから,痛みの原因を正確に診断することが重要である.オピオイドの使用は,WHO 方式のがん疼痛治療に従って行うが,モルヒネやコデインが原則として禁忌であること,鎮痛補助薬としてSSRI であるデュロキセチンが禁忌であることに留意する必要がある.
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