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特集 肺癌に対する薬物治療の最前線
ドライバー遺伝子変異に応じた分子標的療法と耐性機構
Mechanisms of drug resistance in driver oncogene positive lung cancer
片山 量平
1
Ryohei KATAYAMA
1
1公益財団法人がん研究会がん化学療法センター基礎研究部
キーワード:
上皮成長因子受容体(EGFR)
,
ALK
,
耐性変異
,
側副経路
Keyword:
上皮成長因子受容体(EGFR)
,
ALK
,
耐性変異
,
側副経路
pp.479-483
発行日 2023年11月18日
Published Date 2023/11/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28707479
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肺癌の薬物療法は,この20年間の間に肺癌のドライバー癌遺伝子の発見と対応する治療薬の開発によりめざましい改善がみられてきた.しかし,1年から数年以内に薬剤耐性腫瘍が出現し再発してしまうことから,分子標的薬の開発は癌の耐性機構解明とさらなる克服法の開発研究とともに進んできた.
本稿では,肺癌の30%を占める上皮成長因子受容体(EGFR)活性化変異ならびに,3~5%を占めるALK融合遺伝子陽性肺癌を中心に,それらがどのようにして活性化し癌化を促しているのか,それらに対して開発されてきた分子標的薬と,分子標的薬耐性機構について詳解するとともに,現時点で未解決の課題もいくつか紹介し,今後に向けてどのような研究が必要になってきているかを概説する.
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