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特集 肺癌に対する薬物治療の最前線
癌微小環境と免疫療法耐性化
Tumor microenvironment and immunotherapy resistance
小山 正平
1
Shohei KOYAMA
1
1国立がん研究センター先端医療開発センター免疫TR分野,大阪大学大学院医学系研究科呼吸器免疫内科学
キーワード:
遺伝子変異
,
抑制性免疫細胞
,
ストローマ細胞
,
肝転移
Keyword:
遺伝子変異
,
抑制性免疫細胞
,
ストローマ細胞
,
肝転移
pp.484-486
発行日 2023年11月18日
Published Date 2023/11/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28707484
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免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の登場により,癌治療における免疫療法は4つ目の柱として,標準的に多様な癌種に対して用いられるようになった.現在では進行期にICIを含む併用療法がfirst lineで用いられる癌種が多いことに加えて,術前・術後のアジュバント治療においても有効性を認め,実際に承認される癌種も増加傾向にある.本稿では,これまで多様な癌種に対して用いられてきたICIに関して,奏効・非奏効に関するバイオマーカーの樹立のために試みられてきた研究の成果から明らかになってきた免疫療法の治療耐性化(もともと治療効果がないprimary resistance,徐々に効果が低下するadaptive resistance,一度奏効したにもかかわらず再燃してくるacquired resistanceを含む)に関わる癌微小環境の特徴について,特に非小細胞肺癌(NSCLC)を対象として概説する.
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