トピックス
子どもへのナッジ
-――行動変容を促す環境のデザイン
河上 千尋
1,2
,
新田 雅彦
2
,
芦田 明
2
1高槻赤十字病院小児科
2大阪医科薬科大学小児科
キーワード:
行動経済学
,
ヒューリスティックス
,
バイアス
,
ナッジ
,
環境のデザイン
Keyword:
行動経済学
,
ヒューリスティックス
,
バイアス
,
ナッジ
,
環境のデザイン
pp.751-757
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002641
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
小児医療に行動経済学的手法(ナッジ)を導入することの意義と課題を考察した.子どもに向けたナッジは子育てにおける「知恵や教訓」として先例があり,汎用性の高さは容易に想像し得る.ナッジを使ううえで実施者には,① 参加と離脱の自由の確保,② 効果が不明なことの自覚,③ 想定外に対応できる広い視野,④ 心理的介入に見合う倫理性,が求められる.アメもムチも使わずに行動変容をそっと促す「環境のデザイン」は,適正に使われることにより,個人には有効で社会には有益な手段となる可能性がある.
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.