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特集 がんオルガノイド――創薬・個別化医療の革新的プレクリニカルモデルとして
患者由来肺がんオルガノイドの研究利用と臨床応用
Basic research and clinical application of lung cancer organoid
高岡 初誉
1
,
安田 浩之
1
Hatsuyo TAKAOKA
1
,
Hiroyuki YASUDA
1
1慶應義塾大学医学部呼吸器内科
キーワード:
患者由来肺がんオルガノイド
,
研究モデル
,
臨床応用
Keyword:
患者由来肺がんオルガノイド
,
研究モデル
,
臨床応用
pp.636-640
発行日 2023年8月19日
Published Date 2023/8/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28607636
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2009年にSatoら1)によってヒト細胞でのオルガノイド樹立プロトコールが発表されて以降,さまざまな組織あるいはがん細胞からのオルガノイド樹立が盛んに行われてきている.特にがん領域では消化器系のがんを中心に,患者由来がんオルガノイドが臨床を反映する研究モデルであるという報告が複数されている.肺がん領域においても,現在までに患者由来肺がんオルガノイド樹立が複数の論文で報告されている.ただし,消化器がんに比べて樹立効率は低く,研究モデルとして十分に広まっていない現状がある.患者由来肺がんオルガノイドをどのように研究に利用できるのか,臨床に応用できるのか.本稿では,患者由来肺がんオルガノイドの過去の文献をまとめるとともに,現段階での研究モデルとしての有用性や限界について,自験例も含めて記載する.
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