Japanese
English
特集 脊椎・脊髄損傷—診断・治療の最前線と今後の展望
亜急性期脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経幹細胞移植
Transplantation of iPS-dervied Neural Precursor Cells for Spinal Cord Injury at Subacute Phase
名越 慈人
1
,
岡野 栄之
2
,
中村 雅也
1
Narihito NAGOSHI
1
,
Hideyuki OKANO
2
,
Masaya NAKAMURA
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2慶應義塾大学医学部生理学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Keio University School of Medicine
キーワード:
iPS細胞
,
iPS cells
,
有効性と安全性
,
efficacy and safety
,
臨床応用
,
clinical application
Keyword:
iPS細胞
,
iPS cells
,
有効性と安全性
,
efficacy and safety
,
臨床応用
,
clinical application
pp.931-936
発行日 2020年10月25日
Published Date 2020/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201511
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
これまでわれわれは,脊髄損傷に対する細胞移植治療の確立を目指して研究を進めてきた.そして,昨年厚生科学審議会より認可を受け,iPS細胞を用いた臨床研究がいよいよ始まろうとしている.それと同時に,より有効で安全な細胞移植療法の開発にも取り組んでおり,基礎研究においてその成果を着実に上げている.特に細胞移植後の腫瘍化は克服すべき重要な課題であり,移植前後での腫瘍化細胞の除去や,移植後の増殖細胞の検出など,さまざまな対策を講じてきた.本稿では,最近のわれわれの研究内容を紹介するとともに,間近に迫った細胞移植の臨床応用に対する取り組みを概説する.
Copyright © 2020, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.