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第5土曜特集 生体イメージングの最前線――絶え間ない技術革新と生命医科学の新展開
イメージングで免疫系や生体恒常性を解析する
皮膚の生体イメージング研究
Intravital imaging of the skin
江川 形平
1
,
椛島 健治
1
Gyohei EGAWA
1
,
Kenji KABASHIMA
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科
キーワード:
二光子励起顕微鏡
,
接触皮膚炎
,
血管透過性亢進
Keyword:
二光子励起顕微鏡
,
接触皮膚炎
,
血管透過性亢進
pp.399-405
発行日 2023年7月29日
Published Date 2023/7/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28605399
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皮膚は強力なバリア構造を備え,毛包や汗腺といった小器官を内蔵し,さらには皮膚に分布するさまざまな免疫細胞により多彩な免疫応答が繰り広げられることから,生体イメージングを行ううえで魅力的な観察対象である.体表面を覆う臓器であることから観察が容易であり,①生体に侵襲を加えずに観察が可能である,②試薬塗布などの操作が容易である,③さまざまな皮膚疾患の誘導モデルが確立している,といった利点がある.また各種試薬や遺伝子改変マウスを用いて皮膚内の構造物や細胞を蛍光標識し,可視化する方法も確立されている.本稿では,二光子励起顕微鏡を用いて観察した皮膚の細胞や構造物を供覧し,また皮膚で生じる免疫応答から “接触皮膚炎” と “血管透過性亢進” を取り上げ,生体イメージングで明らかになったダイナミックな皮膚免疫の動きについて解説する.
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