Japanese
English
特集 MINOCAの病態・診断・治療
MINOCAの治療・二次予防
Treatment and secondary prevention of MINOCA
今仲 崇裕
1
,
石原 正治
1
Takahiro IMANAKA
1
,
Masaharu ISHIHARA
1
1兵庫医科大学内科学循環器・腎透析内科
キーワード:
冠攣縮
,
冠微小循環障害
,
カルシウム拮抗薬
Keyword:
冠攣縮
,
冠微小循環障害
,
カルシウム拮抗薬
pp.1001-1004
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu285111001
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冠動脈閉塞を伴わない心筋梗塞(MINOCA)の治療戦略を考えるためには,まずはMINOCAの原因となる疾患や病態を把握することが重要である.MINOCAは冠動脈造影で心外膜冠動脈に50%以上の狭窄病変を認めない心筋梗塞である.MINOCAの原因となる疾患や病態として,冠攣縮,冠微小循環障害,冠動脈の動脈硬化性粥腫のプラーク破綻,冠動脈血栓塞栓症,特発性冠動脈解離(SCAD)などがあげられる.各疾患や病態を基盤としたMINOCA患者に対する治療法に関する研究は少ないため,たとえば,冠攣縮が原因であれば冠攣縮のガイドラインに準じて,プラーク破綻が原因であれば閉塞性冠動脈疾患を有する心筋梗塞(MI-CAD)に対するガイドラインに基づいて治療や二次予防を行う.ただし,冠攣縮によってもプラーク破綻が起こることがあり,冠攣縮とプラーク破綻の両方がオーバーラップしていることがあることに注意が必要である.冠攣縮が原因の場合は,カルシウム拮抗薬が第一選択になる.
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