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第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題
臨床における最新動向
抗体医薬品の血中濃度モニタリング
Therapeutic drug monitoring of antibody drugs
米澤 淳
1
Atsushi YONEZAWA
1
1慶應義塾大学薬学部,京都大学大学院薬学研究科
キーワード:
抗体医薬品
,
薬物血中濃度モニタリング(TDM)
,
炎症性疾患
,
質量分析
Keyword:
抗体医薬品
,
薬物血中濃度モニタリング(TDM)
,
炎症性疾患
,
質量分析
pp.960-964
発行日 2023年6月3日
Published Date 2023/6/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28510960
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薬物血中濃度モニタリング(TDM)は抗菌薬,抗てんかん薬,免疫抑制薬などの個別化医療に大きく貢献してきた.抗体医薬品は免疫原性を有し血中濃度の個人差も現れることから,TDMの導入が期待されている.近年,関節リウマチ患者におけるインフリキシマブ血中濃度評価が承認された.しかし,低分子医薬品と同じように有効域を目指した投与設計を行うわけではなく,どのように実臨床で活用していくかの課題が残る.従来のproactive TDMに加えて,イベント発生時に行うreactive TDMという考え方も生まれ,抗体医薬品TDMの新しい考え方が展開されていく.また,抗体医薬品の革新的な分析手法の開発や,バイオトランスフォーメーションのエビデンスも蓄積されており,さらなる研究展開が進んでいる.本稿では,抗体医薬品のTDMの現状と今後の展望を概説するとともに,抗体医薬品の測定法の開発についても述べる.
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