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第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題
有効性・安全性の予測・評価技術
抗体医薬品の創薬研究における生理学的薬物動態(PBPK)モデリングおよびシミュレーションの活用
Application of physiologically-based pharmacokinetic(PBPK)modeling and simulation in the drug discovery research of therapeutic monoclonal antibodies
橘 達彦
1
,
原谷 健太
2
Tatsuhiko TACHIBANA
1
,
Kenta HARAYA
2
1中外製薬株式会社トランスレーショナルリサーチ本部医科学薬理部
2同研究本部バイオ医薬研究部
キーワード:
生理学的薬物動態(PBPK)モデル
,
Catenary PBPKモデル
,
target mediated drug disposition(TMDD)
,
Two-pore PBPKモデル
,
Minimal PBPKモデル
Keyword:
生理学的薬物動態(PBPK)モデル
,
Catenary PBPKモデル
,
target mediated drug disposition(TMDD)
,
Two-pore PBPKモデル
,
Minimal PBPKモデル
pp.913-917
発行日 2023年6月3日
Published Date 2023/6/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28510913
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抗体医薬品の薬物動態をメカニズムに基づき組織/細胞レベルで記述することが可能な生理学的薬物動態(PBPK)モデルが創薬研究にも活用される事例が増えている.その背景には,臨床試験の成功確率を向上させるために,ヒトにおける薬効および安全性をより精緻に予測する必要があり,創薬研究段階からPBPKモデルの活用が積極的に行われるようになってきている.全身の各組織を組み込んだFull PBPKモデルがベースとなるなか,さらに詳細なメカニズムを組み込んだCatenary PBPKモデルやtarget mediated drug disposition(TMDD)PBPKモデル,Two-pore PBPKモデルなどが開発され,また抗体薬物複合体(ADC)への適用やin vitroデータの活用,皮下吸収予測など,PBPKモデルの活用が多方面へ拡大している.今後さらに発展していくと予想される抗体医薬品の創薬研究において,PBPKモデルの活用を通したさまざまな革新的な抗体医薬品創出が期待される.
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