Japanese
English
特集 生体模倣システム(MPS)の発展と創薬応用
はじめに
Introduction
梅澤 明弘
1
Akihiro UMEZAWA
1
1国立成育医療研究センター研究所
pp.775-775
発行日 2023年5月27日
Published Date 2023/5/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28509775
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- Abstract 文献概要
本特集では,ヒト細胞を利用した生体模倣システム(microphysiological system:MPS)による創薬支援ツールについて,各分野の専門家により紹介してもらった.その利用法は,主に薬剤の安全性評価,有効性評価,薬物動態評価がある.安全性評価では薬剤の安全性を評価するため,有害性の評価と標的組織の生理学的な応答を評価する.有効性評価では薬剤の有効性を評価するため,治療標的となる疾患の生理学的機能に関連する評価指標を設定する.薬物動態評価では薬物動態を評価するため,薬物の代謝,吸収,分布,排泄に関する評価を行う.従来の動物実験に代わる創薬研究において代替手段として注目され,MPSがどのように創薬支援に貢献するのか,またどのような技術的な進展があるのか,さまざまな角度から取り上げた.たとえば動物実験代替法,創薬応用,MPSデバイス,肝臓生体模倣システム,肝トランスポーターと薬剤応答性,また小腸上皮のMPSについて概説し,最後に,日本医療研究開発機構(AMED)における取り組みを紹介する.
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