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第5土曜特集 小児医療の最先端
基礎・基盤編
小児を対象とする再生医療の進歩と課題
Progress and challenges of regenerative medicine in pediatrics
梅澤 明弘
1
Akihiro UMEZAWA
1
1国立研究開発法人国立成育医療センター研究所所長
キーワード:
超希少疾患に対する臨床試験
,
多能性幹細胞
,
遺伝子治療
,
小児希少疾患
Keyword:
超希少疾患に対する臨床試験
,
多能性幹細胞
,
遺伝子治療
,
小児希少疾患
pp.360-364
発行日 2022年7月30日
Published Date 2022/7/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28205360
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小児科領域における再生医療は有効性・安全性が示され,医療として社会的に認知されつつある.たとえば,表皮製品が巨大色素性母斑および遺伝病である表皮水疱症に利用されている.また,骨髄由来間葉系幹細胞(MSC)製品が骨髄移植にて生じる急性移植片対宿主病(GVHD)に対して用いられている.さらに遺伝子治療となるが,小児白血病に対してCAR-T細胞製品および脊髄性筋萎縮症に対する遺伝子治療製品が投与され,成果をあげている.これらの知見が成人における再生医療に生かされつつあり,今後も小児領域で有効性を明確にすることで,成人疾患に向かう “Rare to Common” 戦略も考慮するべきである.一方,成人疾患に対する再生医療が小児疾患に展開できるかどうかは個別に検証する必要がある.
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