Japanese
English
TOPICS 腎臓内科学
脂肪由来間葉系幹細胞による重症腎炎改善メカニズムの解明
The therapeutic mechanism of adipose-derived mesenchymal stem cells for severe nephritis
古橋 和拡
1
,
田中 章仁
1
,
丸山 彰一
1
Kazuhiro FURUHASHI
1
,
Akihito TANAKA
1
,
Shoichi MARUYAMA
1
1名古屋大学医学部附属病院腎臓内科
pp.755-756
発行日 2023年5月20日
Published Date 2023/5/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28508755
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間葉系幹細胞
間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell:MSC)は,1970年に骨髄採取の際にプラスチック培養皿に接着する線維芽細胞様形態を有し,骨芽細胞,軟骨細胞,脂肪細胞への分化能を有する細胞として発見された.その後,組織再生能に加えて免疫抑制能があることが報告された.この組織再生能・免疫調整能に着目して,2008年には既存薬に治療抵抗性の移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD)患者に対して臨床試験が行われ,その有効性が『Lancet』に報告されたことで大きな注目を集めた.筆者らも,脂肪由来間葉系幹細胞(adipose derived stem cell:ASC)を用いた難治性IgA腎症に対して治験を行っているが(NCT04342325),現在では世界で1,000を超えるMSCの臨床試験が行われている.
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