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特集 出血傾向あるいは血栓傾向をきたす血小板減少症と血小板機能異常症
【再生医療】
間葉系幹細胞由来血小板様細胞の医療応用
-――再生医療等製品の開発への取り組み
Clinical applications of mesenchymal stem cell-derived platelet-like cells
――Approaches to the regenerative medical products
小野-宇留賀 友佳
1
,
松原 由美子
1
Yukako ONO-URUGA
1
,
Yumiko MATSUBARA
1
1慶應義塾大学医学部臨床研究推進センター
キーワード:
血小板
,
間葉系幹細胞(MSC)
,
脂肪組織
,
難治性皮膚潰瘍
,
再生医療等製品
Keyword:
血小板
,
間葉系幹細胞(MSC)
,
脂肪組織
,
難治性皮膚潰瘍
,
再生医療等製品
pp.665-668
発行日 2024年2月24日
Published Date 2024/2/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28808665
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筆者らは,血小板分化に関する幹細胞研究を進めるなかで,皮下脂肪組織から得られた間葉系幹細胞(MSC)が巨核球・血小板の分化因子や分化に際し重要なサイトカインであるトロンボポエチン(TPO)を内在し,トランスフェリンの添加刺激によりTPOを自己分泌・作用しながら血小板様細胞へ分化するという知見を得た.このMSCから得られた血小板様細胞は,血小板およびMSC双方の特徴を持つ非常にユニークな細胞であり,難治性皮膚潰瘍への治療効果が非臨床試験によって示された.これらの基礎研究の成果に基づき,これら血小板様細胞の再生医療等製品としての開発を進めている.本稿では,筆者らが進めるMSCを用いた再生医療の実用化に向けた取り組みについて概説したい.
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