Japanese
English
第5土曜特集 mRNAワクチンやゲノム編集で注目が集まる遺伝子治療
実用化に向けた遺伝子治療技術
mRNAワクチンで注目される遺伝子治療,RNA医薬の現在と今後
Present and future of gene therapy and RNA medicine, focused on mRNA vaccines
吉岡 佑弥
1
,
石井 健
1
Yuya YOSHIOKA
1
,
Ken J. ISHII
1
1東京大学医科学研究所感染・免疫部門ワクチン科学分野
キーワード:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン
,
mRNA医薬
,
遺伝子治療
Keyword:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン
,
mRNA医薬
,
遺伝子治療
pp.386-390
発行日 2023年4月29日
Published Date 2023/4/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28505386
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
2019年より世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し,多くのワクチンがこれまでに開発された.すでに複数種存在するCOVID-19ワクチンのなかで最も迅速に開発が進み,最も多く使用されたのがメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンである.この実績によって,mRNAワクチンを含むmRNA医薬のポテンシャルが改めて注目されている.そこで本稿では,広義の遺伝子治療に該当するRNA医薬の現状について紹介する.mRNAワクチンで積極的な臨床試験が実施されている感染症やがんのみではなく,現在mRNA医薬としてさまざまな疾患に対する臨床・非臨床の取り組みが進められている.その一方で,mRNAワクチンの臨床における使用からみえてきたRNA医薬の今後の課題についても合わせて紹介する.今後,mRNA医薬の研究がさらに発展し,ひとつでも多くの疾患が治療・予防可能となることが期待される.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.