検査じょうほう室 生化学 腫瘍マーカー・10
糖鎖性の腫瘍マーカー
神奈木 玲児
1
1愛知県がんセンター研究所・分子病態学部
pp.1519-1523
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101280
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はじめに
腫瘍マーカー検査のなかには,糖鎖に対する単クローン抗体を使った検査試薬を用いるものがある.主なものを表に示した.こうした糖鎖性の腫瘍マーカー検査は既に広く全国の病院で使われており,癌の診療に欠くべからざるものとなっている.最近の研究の進展から,癌で糖鎖が異常になる機構がわかり始めた.その背景には,ポストゲノム時代になってようやく糖鎖の機能や合成調節機構の研究が発展してきたという事情がある.しかし積み残された問題もまだ多い.
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