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第5土曜特集 循環器病学の未来──基本計画から考える循環器病学のグランドデザイン
AI・数理モデルによる循環器疾患診療・研究の変貌
AIによって心電図から心不全を診断できるのか
Diagnosis of heart failure in ECG data using AI
荷見 映理子
1
Eriko HASUMI
1
1東京大学医学部附属病院循環器内科・予防医学センター
キーワード:
心不全
,
人工知能(AI)
,
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
Keyword:
心不全
,
人工知能(AI)
,
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
pp.1343-1347
発行日 2022年12月31日
Published Date 2022/12/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283141343
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人工知能(AI)による技術革新は心電図診断の分野にも押し寄せており,従来のヒトの目では識別できない情報をAIの画像認識性能を用いて判別することができるようになっている.近年では,AIを用いたセンシング技術,高速無線通信などのテクノロジーをAI技術と組み合わせて,不整脈や心疾患の早期診断を行う研究開発が世界的に行われている.特に心不全の早期診断,予後予測を行うための高い精度のAIが報告され,その精度を評価するための臨床研究も行われはじめている.また,個人が取得する携帯心電図データを利用した心不全を判定するAIモデルも開発されており,患者が医療機関を受診しなくても,医師が心不全を迅速に診断する助けとなる可能性を有している.しかし,医療レベルの向上に貢献できるようになるには,多くの乗り越えるべき課題を有しており,実臨床への活用を実現させるには,さらなる臨床研究での検討が必要とされている.
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