Japanese
English
第5土曜特集 循環器病学の未来──基本計画から考える循環器病学のグランドデザイン
AI・数理モデルによる循環器疾患診療・研究の変貌
AIによって発作性心房細動はみつかるか?
Application of artificial intelligence to detect paroxysmal atrial fibrillation
笹野 哲郎
1
Tetsuo SASANO
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科循環制御内科学分野
キーワード:
心房細動(AF)
,
人工知能(AI)
,
心房リモデリング
,
AI-ECG
Keyword:
心房細動(AF)
,
人工知能(AI)
,
心房リモデリング
,
AI-ECG
pp.1336-1342
発行日 2022年12月31日
Published Date 2022/12/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283141336
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
心房細動(AF)は発作性としてはじまり徐々に持続性へと変化する疾患であり,心原性脳塞栓などの原因となることから,早期診断と治療が重要である.AFの診断は発作時の心電図記録でなされるが,発作性AFの段階では診断に至らず,発症しているのに診断されない,いわゆる “隠れAF” の患者が相当数存在していることがAF治療のうえでの問題である.これに対し,近年の人工知能(AI)の発展により,医師の目では判別できない心電図波形の特徴を捉えて発作性AF患者を判別することが可能となった.さらに,ウェアラブル機器などを用いた長時間生体モニタリングにAIを応用して,無症状のAFを自動診断する試みも発展している.これらの技術を組み合わせて,隠れAFを早期発見して治療介入し,心原性脳塞栓を減らすという社会実装研究が開始されている.本稿では,AIを応用したAFの早期発見について概説する.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.