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今月の特集 クローン性造血に関する知見と課題
加齢に伴うクローン性造血
Clonal hematopoiesis in human aging
木崎 昌弘
1
1埼玉医科大学総合医療センター血液内科
キーワード:
加齢
,
クローン性造血
,
CH
,
CHIP
,
骨髄系腫瘍
,
心血管系疾患
Keyword:
加齢
,
クローン性造血
,
CH
,
CHIP
,
骨髄系腫瘍
,
心血管系疾患
pp.1380-1385
発行日 2022年12月15日
Published Date 2022/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203181
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Point
●ゲノム解析研究の進歩によって,正常と考えられる細胞集団にも白血病で認められる遺伝子変異を有するクローン性造血(CH)が存在することが明らかになった.
●CHは加齢とともにその頻度が増加し,65歳以上の健常高齢者の10%に認められる.
●CHが認められた場合は,造血器腫瘍の発症リスクが10倍以上に増加する.また,CHは非腫瘍性血液疾患でも認められる.
●CHを有する場合は,造血器腫瘍のみならず心血管系あるいは脳血管障害の発症リスクも高く,全死亡率も有意に高い.
●CHにおけるクローン選択や拡大の機序については必ずしも明らかでなく,また,その臨床応用に関するエビデンスは少ない.臨床的にCHをスクリーニングする意義や治療応用については,今後の課題である.
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