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第1土曜特集 遺伝性神経・筋疾患――診療と研究の最前線
その他の神経・筋疾患の病態・診断・治療法開発
遺伝性ニューロパチーの遺伝子診断
-――早期診断の実現に向けて
Comprehensive genetic analyses of inherited peripheral neuropathies
――Making early diagnosis possible
樋口 雄二郎
1
,
髙嶋 博
1
Yujiro HIGUCHI
1
,
Hiroshi TAKASHIMA
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科神経病学講座脳神経内科・老年病学分野
キーワード:
シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)
,
遺伝性感覚性ニューロパチー(HSN)
,
ターゲットパネル解析
,
エクソーム解析
,
RFC1
Keyword:
シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)
,
遺伝性感覚性ニューロパチー(HSN)
,
ターゲットパネル解析
,
エクソーム解析
,
RFC1
pp.1038-1045
発行日 2022年12月3日
Published Date 2022/12/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283101038
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シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)は遺伝性ニューロパチー(IPN)のひとつであり,末梢神経の異常に起因して主に運動神経および感覚神経が障害される疾患である.IPNは,CMT以外に遺伝性運動性ニューロパチー(HMN),遺伝性感覚性ニューロパチー(HSN),遺伝性圧脆弱性ニューロパチーなどが含まれ,現在までにCMT/IPNの原因遺伝子は140以上同定されており,遺伝的にも臨床的にも多様な疾患である.IPNの診断は次世代シークエンサー(NGS)が開発されて以降,研究室レベルでは網羅的遺伝子解析が可能となっている.本稿では,筆者らの研究室で実施しているCMT/IPN 2,695例およびHSN 79例の包括的遺伝子解析,およびその結果について概説する.ターゲットパネル解析やエクソーム解析に加え,近年注目されているRFC1リピート伸張異常によるIPNについても紹介する.
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