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特集 行動嗜癖――ギャンブル障害・ゲーム障害等の実態と対策
ギャンブル行動症
ギャンブル行動
-――リスク要因・合併症
Gambling disorder
――Risk factor and comobidity
宮田 久嗣
1
Hisatsugu MIYATA
1
1東京慈恵会医科大学精神医学講座,医療法人社団光生会平川病院
キーワード:
ギャンブル行動症
,
リスク要因
,
合併症
,
行動嗜癖
Keyword:
ギャンブル行動症
,
リスク要因
,
合併症
,
行動嗜癖
pp.593-597
発行日 2022年11月5日
Published Date 2022/11/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28306593
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本稿では,ギャンブル行動症(ギャンブル障害)のリスク要因と合併症についての知見をまとめる.リスク要因として信頼性の高いものは,若年(20歳前半以下),男性,認知の偏り(ゲームをコントロールできるという錯覚),ギャンブル場の利用しやすさ,ギャンブルの知覚刺激,強化スケジュール(“当たり” のパターン),非行や違法行為,アルコール・物質依存の合併症とされる.合併症研究の系統的レビューではギャンブル行動症が75.5%を占め,タバコ使用障害(56.4%),うつ病(29.9%),アルコール使用障害(15.2%),社交不安症(14.9%),全般性不安症(14.4%),パニック症(13.7%),外傷後ストレス症(12.3%),大麻使用障害(11.5%),注意欠如・多動性障害(ADHD,9.3%)の順である.合併症のなかでは,特に反社会性パーソナリティー障害と行動嗜癖(窃盗,買い物,性関連行動)がギャンブル行動症を重症化させると報告されている.
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