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特集 パンデミック下における医療従事者のバーンアウトを防ぐ
東京都コロナ専門病院の実態調査から考える医師のバーンアウト対策
Burn out countermeasures for physicians based on a survey of Tokyo Corona Specialty Hospitals
木村 百合香
1
,
小寺 志保
2
Yurika KIMURA
1
,
Shiho KODERA
2
1東京都立荏原病院耳鼻咽喉科
2同麻酔科
キーワード:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
バーンアウト
,
専門診療
,
離職
,
医療の質
Keyword:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
バーンアウト
,
専門診療
,
離職
,
医療の質
pp.199-202
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28303199
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東京都コロナ “重点医療機関”(東京都立広尾病院,東京都立荏原病院,東京都立豊島病院)のすべての常勤雇用医師を対象に,バーンアウト調査を行った.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行前の脳神経内科医を対象とした調査に比し,どの尺度においてもバーンアウト値は高値であった.年齢では60歳代よりも30歳代が,診療科別の比較では外科系診療科においてバーンアウト値が有意に高かった.仕事の有意義性がバーンアウトと相関があることが指摘されており,自己研鑽がより求められる若手医師や,COVID-19との関連が薄い外科系診療科の医師においては,バーンアウトのリスクが高いと考えられた.新興感染症のパンデミックは長期にわたる.感染対策やワクチン・治療法の開発が進んだ段階においては,地域の中核病院の人員を丸ごと無期限でパンデミック対策に転用するのではなく,有期限かつ適切なインセンティブのもとに人材を募ることで,持続可能な医療体制の構築をはかることを提言したい.
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