焦点 日本の看護師の労働環境の実態―リンダ・エイケンとの共同研究
日本の病院における看護師の労働環境の現状と課題
増野 園惠
1
1近大姫路大学看護学部看護学科
キーワード:
看護師
,
労働環境
,
バーンアウト
,
離職
Keyword:
看護師
,
労働環境
,
バーンアウト
,
離職
pp.613-619
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100284
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はじめに
我々研究班が日本で実施した看護師の労働環境・勤務条件に関する研究の結果では,他の5か国で実施された結果と概ね同じような傾向がみられた。すなわち,看護師の労働環境・勤務条件は看護師にとって必ずしも望ましい状況にあるとはいえず,看護師の高いバーンアウト率や現職場に対する不満足を招いている。しかし,データを詳細にみていくと,伊豆上論文(本号,pp.5-16)でも指摘されているように,日本の看護師はさらに深刻な状況に置かれていることがわかる。本稿では,共同研究者であるリンダ・エイケン(Linda H. Aiken)氏とのディスカッション(医学界新聞,2007)を踏まえ,日本の看護師の労働環境の現状と課題についてさらに深く論じてみたいと思う。
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