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特集 パンデミック下における医療従事者のバーンアウトを防ぐ
パンデミック前の医師のバーンアウトの状況と対策
Burnout conditions and measures for physician burnout prior to the pandemic
下畑 享良
1
Takayoshi SHIMOHATA
1
1岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野
キーワード:
バーンアウト
,
レジリエンス
,
仕事の有意義性
,
働き方改革
,
上司
Keyword:
バーンアウト
,
レジリエンス
,
仕事の有意義性
,
働き方改革
,
上司
pp.183-187
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28303183
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本稿では,脳神経内科領域におけるバーンアウト(燃え尽き症候群)の状況と取り組みを例として紹介し,パンデミック前の医師のバーンアウトを考えたい.特に日本神経学会が全学会員に対して行ったアンケート調査の結果を提示する.調査では脳神経内科医は情緒的消耗感が比較的低く,個人的達成感が高いことや,男女でバーンアウトの頻度に差はないものの,バーンアウトに関連する要因が異なることが示された.対策としては,個人レベルでは労働負荷の減少のみではなく,個人的達成感を高められるよう “仕事の質の向上” を目標とすべきこと,組織・国レベルでは働き方改革を着実に進めることが重要と考えられた.また若手や地域に勤務する医師,女性医師の支援に取り組む必要がある.今後の課題としては,バーンアウトした医師への対策の確立や,レジリエンスを高めることを目的としたバーンアウトについての教育やリーダーシップ教育があげられる.
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