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第1土曜特集 AIホスピタルの社会実装
リキッドバイオプシーとAIの活用によるがん診断
Liquid biopsy and artificial intelligence as tools for cancer detection and diagnosis
清谷 一馬
1
,
中村 祐輔
1,2
Kazuma KIYOTANI
1
,
Yusuke NAKAMURA
1,2
1公益財団法人がん研究会がんプレシジョン医療研究センター免疫ゲノム医療開発プロジェクト免疫ゲノム解析グループ
2国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事長
キーワード:
リキッドバイオプシー
,
血中遊離DNA(cfDNA)
,
血中循環腫瘍DNA(ctDNA)
,
人工知能(AI)
Keyword:
リキッドバイオプシー
,
血中遊離DNA(cfDNA)
,
血中循環腫瘍DNA(ctDNA)
,
人工知能(AI)
pp.901-905
発行日 2022年9月3日
Published Date 2022/9/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28210901
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リキッドバイオプシーは血液や尿などの体液を利用したがんの診断法である.最近では特に,血中循環腫瘍DNA(ctDNA)を用いたリキッドバイオプシー検査が注目されており,術後の微小残存腫瘍の検出,抗がん剤治療の効果モニタリング,ゲノムプロファイリングに基づいた分子標的治療薬の選別,がんの早期スクリーニングなど臨床への実装化を目指したさまざまな研究開発が進んでいる.これまでの画像診断や腫瘍マーカーより早期に高感度にがんを検出できるなど,その有用性が示されている.また,ctDNA遺伝子異常の解析だけではなく,ctDNAのメチル化解析や断片化パターン解析の情報,または画像情報や血漿中タンパク質の情報などを統合解析する人工知能(AI)システムの開発も進んでいる.今後は診療情報なども統合し,個々の患者に応じた個別化予防・医療の提供につながることが期待されている.
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