Japanese
English
特集 リキッドバイオプシーを用いたがん診療の未来図――早期発見から個別化治療まで
婦人科がんリキッドバイオプシーの現在と未来
Gynecologic cancer liquid biopsy
――Present and future
千代田 達幸
1
,
山上 亘
1
Tatsuyuki CHIYODA
1
,
Wataru YAMAGAMI
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
キーワード:
リキッドバイオプシー
,
卵巣がん
,
婦人科がん
,
ゲノム医療
,
血中循環腫瘍DNA(ctDNA)
Keyword:
リキッドバイオプシー
,
卵巣がん
,
婦人科がん
,
ゲノム医療
,
血中循環腫瘍DNA(ctDNA)
pp.126-131
発行日 2024年1月13日
Published Date 2024/1/13
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28802126
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
卵巣がんは進行期でみつかることが多く,従来検診の有効性が示されていない.リキッドバイオプシーにより卵巣がんのスクリーニングおよび早期発見,術後の薬物療法を行うかどうかの決定および治療選択,PARP阻害薬による維持療法中の血中循環腫瘍DNA(ctDNA)上昇時における治療強度の上昇,ctDNA陰性時における治療強度の低下などができれば,卵巣がん治療にとって変革となる.リキッドバイオプシーはスクリーニング,がんのプロファイリング,残存腫瘍の検出,治療のモニタリング,薬剤耐性機構の検出に用いることができ,治療の時系列で解析していくことにより患者に最適な治療を行うことが可能となる.Molecular profileが導入された子宮体がん,子宮頸がんを含む婦人科がんの精密医療において,欠かせないツールになっていくと考えられる.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.